WakeOnLan(WOL)とは?
簡単に言うと、PCの物理スイッチを押さずにネットワーク経由でPCを起動させる事です。
やり方はとても単純で、送信側は起動したいPCのMACアドレスを含んだMagic Packetを同じLAN内の端末からブロードキャストしてあげるだけです。
受信側はOSとUEFI(BIOS)の設定が必要です。ブロードキャストなのでもちろん全ての端末にパケットが送られますが、
自宅LAN内でただブロードキャストされるだけなので問題ないでしょう。
Windowsの設定
今回は10で説明しますが、7, 8等でも大体同じ手順です。
デバイスマネージャーを起動します[Win + X] -> [M]
ネットワークアダプターから使用するNICを選択してプロパティを表示します。
電力管理のタブからWakeOnLanの項目にチェックを入れましょう。 OS側の設定は以上で終わりです。
UEFIの設定
PCの電源を落として、UEFIを起動しましょう。メーカーによりますが、F2とかF11とかDELETEで起動します。
以前はBIOSと呼ばれていましたが、最近ではGUIが進化してPC初心者でも触りやすくなってUEFIという名前になりました。
UEFIの設定はメーカによって異なり説明が難しいので、今回は私が使っているASUSU製のUEFIで解説したいと思います。(型番はSTRIX Z270F GAMING)
まずはTOPからAdvanced Mode
に遷移します。
次に詳細からAPM
を選択しましょう。
そこから、PCIE/PCIによる電源ON
を有効にします。ちなみにモデムからの電源ON
はその名の通りモデムから直接WOLする場合で、RTCによる電源ON
は決まった時間に自動的にPCを起動する場合に使います。
以上でUEFI側の設定も完了しました。
保存してPCの電源をOFFにしてみましょう。
PC側のLAN端子のランプが光っていれば電源OFFでもMagic Packetを受け取れる状態になっています。
逆に言えば、以上の設定でLANの端子が光っていない場合はMagic PacketをブロードキャストしてもPCは起動しない可能性が高いです。
ここは、OSやUEFIによって設定が多少異なるので調べてみて下さい。
ちなみにUEFIのスクショは、FAT32でフォーマットしたUSBメモリを挿してF12で保存出来ました。
Rasberry Piの設定
なんとなくRasberry Piと固有名詞を使いましたが、実際は何でも良いです。 自宅LAN内にはUbuntuのサーバとRaspberry Piが動いているのですが、今回はそのままRasberry PiのOS RaspbianからMagic Packetを送ります。
Install
自分でMagic Packetを作ることも出来ますが、Magic Packetを便利に送るパッケージが既にあるので、こちらを使いましょう。
sudo apt-get install wakeonlan
送信
先程インストールしたwakeonlanを使って、MACアドレスを引数として渡すだけです。
wakeonlan 11:22:33:aa:bb:cc
これで問題なく起動すればWakeOnLan環境の完成です👏🏻
おまけ
WireSharkでパケットを覗いてみると、こんな感じのパケットがブロードキャストされてるのが見えますね。ブロードキャストなので、LAN内の第三者からもパケットを見ることが出来ます。
自宅ではタワー型のデスクトップPCを使用しているのですが、本体は机の下に置いているのでPCの電源をつける時は毎回しゃがむのが面倒だったため、「ok google, パソコンつけて」で起動するようにしています。
非常に便利なのでまだ導入してない人は是非使ってみて下さい!