November 28, 2019

Philips Sonicareのバッテリー交換をする

5年前に家電量販店でPhilips Sonicareダイヤモンドクリーンの黒いフォルムに一目惚れして以来、電動歯ブラシを愛用しています。
ダイヤモンドクリーンは他のPhilips Sonicareシリーズと比較して若干高いので(約17000円)、普通に電動歯ブラシを使いたい方はエントリーモデルのイージークリーンがオススメです。威力は同じで充電方法の仕方やモード選択が無いだけでほぼ同じです。

電動歯ブラシは、交換用ブラシも高額でランニングコストまで含めると普通の歯ブラシと比較してかなり高い買い物にはなりますが、電動歯ブラシを使って以来 虫歯になっていないので、病院代と健康な歯を手に入れられると考えると十分ペイ出来る投資だと思います。

そんなに高い電動歯ブラシですが、電化製品ですので当然壊れます。
Philips Sonicareダイヤモンドクリーンは2年程前に一度振動が弱くなったので修理に出しました。 しかし、このSonicareのシリーズは修理を行っていないため新品と交換になります。 幸い保証期間でしたので、新品と交換になったのですが、交換したSonicareの威力がまた弱くなってしまったので、自分で分解して修理してみたいと思います。
※ 一度分解してしまうと保証が受けられない可能性が高いです。全て自己責任でお願い致します。

今回修理するのは、Sonicare ダイヤモンドクリーンシリーズです。(HX9304)

分解

必要なもの

  • プラスドライバー
  • マイナスドライバー
  • はんだごて
  • ウォーターポンププライヤ(あると便利)

充電池は基盤と半田で接続されているため、半田ごてが必要です。
半田ごては生きていれば いつか必要になると思うので、この機会に買っておきましょう。値段も2~3000円で買えるものが多いので1台あっても全然損がないと思います。簡単な玩具とかなら接触が悪くなってもこれがあるだけで直せてしまいます。

中身の取り出し

bottom

まずは、中の基盤を取り出すために、底についている銀色の蓋を外す必要があります。

hold a device

この部分は水が侵入しないように作られているため、かなりピッシリと固定されています。 修理後も使えるようにするには、なるべく傷つけないように開けましょう。
プライヤで、変形させて隙間を作ったところにマイナスドライバーを差し込むと開けやすいと思います。

bottom opened

銀色の底部分を外すとこのようになっています。
オレンジで囲った箇所につまみが付いていているので、逆さにしながらブラシ接続部分を地面にあてて、押し出しながらマイナスドライバー等で両サイド同時にカチッとやると外側のケースから基盤が外れます。(1人だと少し難しいので、誰かと協力するとやりやすいです)

electric circuit board

基盤部分が取り出せました。
ライトセーバーみたいでカッコいいですね。

先端の緩み確認

top

威力が弱まった原因として、まずは先端のブラシ接続部分の緩みを疑いました。

top detached

この部分はネジで接続されているので、簡単に緩みを調整出来ます。 興味本位で外してみたりしましたが、特に緩みは見られず、私の場合はこの箇所が原因ではなかったようです。

電池交換

次に、充電池の劣化を疑いました。

購入

充電池を購入したいのですが、新品交換対応しかしていない影響もあってかあまり販売している会社がありません。
amazon.comだと日本に届けて貰えなかったり、イギリスのサイトだと送料が5000円くらいして新品のイージークリーンを買ったほうがマシみたいな感じになってしまいます。
現状だと日本から買う場合はebayが一番良いと思います。値段も$12で送料も$10程なので、大体2500円くらいで買うことが出来ました。
支払いはUSドル払いですが、paypalが使えるので簡単です。私はpaypalにUSドルでいくらか持っているので、為替手数料無く買えました。

ebayで購入

ebay battery

発送が1ヶ月後とかになっていますが、2週間程で届きました。

取り付け

電池は基盤にハンダで固定されているため、外す必要があります。
まずは、ショート防止のために、写真の黄色い箇所のジャンパー部分のハンダを外します。

jumper

この部分を取ってしまえばショートは防げます。
次に、電池を外していきます。写真の赤い箇所のハンダを外すと電池が取れます。

detach battery

既存のバッテリーを外したら、新品のバッテリーを取り付けましょう。
底のコイル側がマイナスでブラシ側がプラスになります。間違えないようにしましょう。

attach battery

はみ出た部分はペンチで切ります。
余分な線を切ったら半田をつけてあげれば完成です。
電源ボタンを押してみてモータが振動すれば、問題ないでしょう。

電磁石の位置調整

私の場合は、バッテリー交換をしても振動力は上がりませんでした。
振動の仕組みを探っていると、電磁石で上部の振動箇所を揺らす事で先端のブラシ部分を振動させている事がわかりました。
そこで、振動を生み出している電磁石の部分を見てみると、上部の振動箇所と電磁石がくっついてしまっている事に気が付きました。

electromagnet attracted

この部分を修正するために、基盤上半分を取り外します。
少し固いですが、上にスライドすると取り外すことが出来ます。電磁石とバッテリーの線を切らないように気をつけましょう。

disassemble upper part

両サイドにネジが付いているので、緩めて電磁石部分を上部の振動箇所から少しだけ離しましょう。
この時注意したいのは、電磁石を振動箇所から離しすぎないようにしましょう。
限界まで離すと50mmぐらい離すこと事もできます。 当然距離が遠ざかれば電磁石の威力が伝わりづらくなります。大体0.9mm~1mmくらいが丁度良かったです。 普通のクレジットカードだと少し遠すぎたので、気持ち薄めのカードを挟みながらネジを締めるとやりやすいです。 (ちなみに私はkyashの初期のカードが普通のカードより若干薄くて丁度良かったです。)

electromagnet adjusted

大体このくらいです。これより近すぎても遠すぎても駄目です。Sonicareの振動は絶妙な距離から生み出されています。
ここまでやれば、ほとんどの場合は歯ブラシの振動が復活していると思います。 あとは、分解した時と逆の手順で元に戻しましょう。

まとめ

Philips Sonicareダイヤモンドクリーンの修理を自分でやってみました。
ダイヤモンドクリーンは廉価版のプロテクトクリーンや、イージークリーンと比較するとコスパが悪いと言われているのですが、 ソニッケアーはグラス型充電器や充電器付きトラベルケースが使えるので、地味に便利だったりします。
気軽に買い直せるような値段でもないので、今回自分で修理出来て良かったです。
もしかすると、大抵の場合はバッテリー交換無しで電磁石部分の修正だけで直るパターンもあると思うので、保証が切れている際はダメ元で試してみるのも良いでしょう。

(バッテリーが届くのが1ヶ月後かつ直るかわからなかったので、Primeセールで安くなっていたプロテクトクリーンを買ってしまったのは秘密です)

ダイヤモンドクリーンの後継版も出ています

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