先に結論だけ言うと、Googleの規約変更により Privacy Filter Free
という名前でリリースしていたアプリを Privacy Filter Simple
に変更することになりました。
まだGoogle Play Storeの名前がAndroid Marketだった時代、Andorid1.6の時代からAndroidアプリを触り始め、2011年にPrivacy Filter というアプリをリリースして、ほぼアップデートはしていないにも関わらずそれなりの人に使われ続けていました。
最近のGogoleは割と過激派で、新たにアプリを公開する場合は20人以上のテスターに14日以上連続で使わせたり
、新しいポリシー
に準拠していないアプリはストアからどんどん削除していく方針に変わっていっています。
アプリを更新する場合でも、これからはTarget sdk versionが時期によって定められたバージョンよりも新しくないとリリースできないようになっています。[参考]
この制限は結構厳しく、1年に1度は最新OSを追随する必要があります。また、昨今のAndorid自体のセキュリティ要件も大幅に上がっており、OSアップデート事に権限周りの変更が発生して、Target sdk versionの縛りによりバージョンアップを避けることもできず、片手間でやっている個人開発の参入障壁が大幅に上がっていると感じます。
アプリの説明
アプリの解説をしておくと、スマホの上にフィルターを重ねて画面を見づらくする機能を提供しています。
ガラケー時代にシャープが搭載していた覗き見ガードの機能をスマホにもつけられないかというので学生の時の私が作ってみたアプリでした。
かなり最初期からアプリをリリースしていたので類似機能のアプリはほとんどなく、ある程度ダウンロードされ始めたなと思ったら競合が次々と出現して札束で殴られ競合アプリに追い抜かれていていった苦い思い出があります。
最初は無料版で出していたのですが、当時スマホが出始めで課金のハードルがとても高く今ほどソフトウェアにお金を払う文化はなかった時代でした。 有料版のアプリを出してみたらどういう反応なのかという実験も込めて広告がないバージョンの全く同じアプリをリリースしました。
有料版に名前をつけるのも変だということで、
無料版を Privacy Filter Free
有料版を Privacy Filter
という名前でリリースしました。
ポリシー違反との戦い
時系列
しばらくアップデートをサボっていたためGoogle Playのポリシー違反に引っかかりストアからアプリが削除されてしまいました。 今回問題になったアプリの他にも個人開発としてリリースしている複数アプリが削除されたのですが、複数アプリをメンテし続けるのも大変なので、思い入れのあるこのアプリだけ対応しています。
時系列としては
- 3/27 Google Playデベロッパープログラムポリシーを遵守していない4/26までに修正しない場合は削除される旨の通知
- 4/23 3日以内に修正しない場合は削除される旨の通知
- 5/1 ストアから削除した旨の通知
- 5/5 アプリ側の対応完了。申請1回目
- 5/8 Reject => 修正。申請2回目
- 5/10 Reject => 修正。申請3回目
- 5/10 問い合わせ
- 5/12 Reject => 修正。申請4回目
- 5/16 Reject => 修正。申請5回目
- 5/16 審査完了。リリース
となっていて。この日までに消すよという日から数日は待ってくれるみたいです。
Google Playでは1年に1回くらいこのように、新たなポリシーが追加されて対応しないとストアから削除するよと通知が来ていて、基本的にはフォームの入力や選択で問題ないのですが、今回はアプリのアップデートが必要な内容で、対応を余儀なくされたため更新に時間がかかってしまいました。
対応し始めたのは4/23くらいなのですが、約2年放置してしまったので使用しているライブラリの更新が止まっていたり、Android自体のアップデートでDeprecatedになった機能の修正をしていたら5/1を過ぎてしまい、ビルドできて申請できるようになったのは5/5になりました。
度重なるReject
通常のアップデートだと審査は早ければ数時間~1日くらいの間で終わることが多いですが、Rejectの場合は人が丁寧に見るからか申請してから審査に入るまでの時間がかなりかかります。
これはかなり辛くて、Reject内容はこんな感じで結構曖昧にかかれていることが多いです。
今回は久しぶりのアップデートで変更箇所が多かったため、複数理由でリジェクトされておりこの例だとデータセーフティフォームを修正していても別の理由でリジェクトされます。GoogleさんReject理由複数オシエテ……
2回目
2回目の修正後のReject理由はこうでした。
以前からASO対策(意味があるのかは知らない)でアプリ名に機能の説明をつけていました。
書いている内容的にアプリ名以外の機能説明が問題なのかと思いCut Blue Light, Brightness
の部分を削って Privacy Filter Free
で申請し直すとまたRejectされます。
(ちなみに今はGoogle Playのアプリ名の文字数が30文字までなので、アップデートすると短くなってしまいます。なので有料版は一旦名前を変えないようにしました)
3回目
どうやら Free
がだめだったというのがこの時点でわかりました。
とはいえ、先程説明した通りこっちはAndroid Market時代から13年このアプリ名でリリースしています。
ここにきて急にアプリ名を変えろというのはさすがに酷いなと思って、Googleのお問い合わせフォームから異議申し立ての申請をしました。
ただ、さすがにアプリが一生リリースされないのも困る & 問い合わせの返信がいつ来るのかもわからない & 審査に2,3日を要するとなると、ここで申請しないと次のリリースまでは1週間以上空いてしまうと考え、アプリ名を苦肉の策で Privacy Filter Simple
に変更して申請し直しました。
4回目
案の定またRejectされました。
無料版は有料版と区別するために、アプリのアイコンにFreeという文字を入れていたのですが、それも駄目みたいです。
アイコンのFreeをSimpleに変更して再度申請しました。
問い合わせの回答
ずっとこの名前を使っているとか、プロモーションではないとか、有料版と無料版の区別のための名前です。 的な説明をつらつら書きましたが無慈悲なテンプレ回答。
サポートの人からしても、上のポリシー変更によるものだし知らんがな状態だと思うので諦めてSimpleを使っていくことに😢
リリース
幾多のRejectを経て5/16に無事修正バージョンがリリースされました🎉
余談ですが、AdmobはGoogle Playのアプリ公開非公開状態を監視しているらしく、アプリが非公開になってから3日後くらいに広告が停止しました。
アプリ公開後一応こちらも異議申し立てを行いましたが、アプリを再度公開にしたら1日後くらいに広告が復活したので、Google Playとちゃんと裏側で連携していそうです。
Googleで検索しても、Google Play自体で検索しても全然ヒットしなくなってしまったのがツライ……
まとめ
長かったですが、以上がGoogleに無慈悲にアプリ名を変えさせられた話でした。
今回の教訓は
- アップデートは頻繁に行うようにしましょう
- アプリ非公開状態だと審査時間が長くなる
- Google様の言うことは絶対
です。
最近のGoogle厳しくないですか?? Appleの方がもはや優しいまである